UVIの「Gypsy Jazzy」は、現在販売終了しています。
Gypsy Jazzyは、エレクトロスウィングやジプシージャズで使用する複数の楽器とサンプリング素材をまとめて収録した複合音源でした。
この記事では、
- Gypsy Jazzyを購入しようと思っていた方
- 販売終了後の代替音源を探している方
- Gypsy Jazzyから、より本格的な専用音源へ変更したい方
に向けて、Gypsy Jazzyの特徴と、代わりに使えるソフトウェア音源を楽器別に紹介します。
エレクトロスウィングやジャズを軸に活動する作曲家・アレンジャー・DTM講師。
楽曲提供、編曲、ミックス、イベント企画まで幅広く手がける。
携わったCMソングが山形県ふるさとCM大賞 音楽賞を受賞。
zensen、Anshellyとのコラボ楽曲「お洒落がしたいわ」はYouTube再生数45万回を突破。
Gypsy Jazzyとは?
Gypsy Jazzyは、UVIから販売されていた、ジプシージャズ・エレクトロスウィング向けの複合音源です。
主に以下のような音源が収録されていました。
- ジプシージャズ系バッキングギター
- バイオリン
- クラリネット
- アコーディオン
- ウッドベース
- 1930年代風のサンプリング素材
- 現代的なドラムやビート素材
エレクトロスウィング制作に必要な複数の楽器やサンプリング素材を、ひとつの音源でまとめて揃えられる便利な製品でした。
現在は販売終了していますが、購入できなかったからといって、悲観する必要はありません。
私自身も実際の楽曲制作で使用していましたが、使いやすい音源がある一方で、音質や操作性の面で使いにくい部分もありました。
使いやすかった点

バッキングギター
Gypsy Jazzyの中でも、特に使いやすかったのがジプシージャズ系のバッキングギターです。
ジプシージャズらしいコードバッキングを再現でき、音色もエレクトロスウィングに合わせやすいものでした。
私自身、現在でも楽曲によって使用することがあります。
アコーディオン
アコーディオンの音色も比較的使いやすく、実際の制作でよく使用しています。
コードバッキングだけでなく、メロディーや短いオブリガートにも使いやすく、楽曲にヨーロッパらしい雰囲気を加えられます。
エレクトロスウィングだけでなく、レトロなバンドサウンドのジャズにも使いやすい音源でした。
サンプリング音源
Gypsy Jazzyには、1930年代風のジャズ素材から現代的なドラムやビートまで、さまざまなサンプリング音源が収録されていました。
収録されている素材の内容は比較的良く、古いジャズと現代的なビートを組み合わせるエレクトロスウィング制作に使いやすいものが多く含まれていました。
私自身も、バッキングギターやアコーディオンと同様に、サンプリング素材を実際の楽曲制作でよく使用していました。
使いにくかった点

ギターソロは打ち込めない
Gypsy Jazzyのギター音源は、バッキングの音色自体は使いやすかったものの、ギターソロには対応していませんでした。
単音でメロディーやソロフレーズを打ち込める音源ではなく、完全コードバッキング専用の音源です。
そのため、バッキングとソロの両方をひとつのギター音源で作りたい場合には、物足りなさがありました。
メジャーかマイナーしか選べない
ギターはコードの種類についても、自由度は高くありませんでした。
基本的に選べるのはメジャーかマイナーで、セブンスやディミニッシュなどを細かく指定して打ち分けられる仕様ではありません。
そのため、複雑なコード進行や、コードごとの響きの違いを正確に再現できませんでした。
また、一般的なギター音源とは入力方法が異なり、バッキングの打ち込み方そのものにもかなり癖があります。
現在もGypsy Jazzyを持っている方に向けて、バッキングギターの具体的な打ち込み方は別の記事で詳しく解説しています。
Gypsy Jazzyのバッキングギターの打ち込み方↓
バイオリン・ウッドベース・クラリネット
バイオリン、ウッドベース、クラリネットについては、収録されている奏法が限られており、音色や音質の面でも正直あまり使いやすいとは感じませんでした。
私自身、実際の楽曲制作では、これらの音源をほとんど使用していません。
簡単なデモだと十分かもしれませんが、メロディーやソロ、ウォーキングベースなど、楽曲の中で目立つパートに使用するには物足りなさがありました。
より自然な音色や細かな表現を求める場合は、それぞれの楽器に特化した専用音源を使用するのがおすすめです。
全体的に癖が強い

バッキングギターの打ち込みにくさが特に目立ちましたが、Gypsy Jazzyは全体的に操作性の癖が強い音源でした。
これはUVI製品の仕様によるものかもしれませんが、一般的なソフトウェア音源とは操作方法や音色の選び方が異なり、直感的に扱いにくい部分があります。
サンプリング音源についても、一般的なオーディオファイルとして直接選ぶのではなく、インストゥルメントトラックを通して素材を選ぶ仕様でした。
収録されているサンプリング素材自体は使えるものが多かったものの、楽曲のキーに合わせて変更したり、素材を細かく調整したりする際には使いづらさがありました。
Gypsy Jazzyの代わりに使える音源

Gypsy Jazzyの代替音源を揃える場合は、それぞれの楽器に特化した音源を個別に導入する形になります。
ひとつの複合音源で揃えるよりも価格は高くなりますが、その分、音質や表現力の高い専用音源を選べます。
ジプシージャズギター
DJANGO: GYPSY JAZZ GUITAR
DJANGO GYPSY JAZZ GUITAR(※クリックで商品ページへ飛べます)
ジプシージャズギターに特化した専用音源です。
Gypsy Jazzyと同じようなコードバッキングに加えて、単音のメロディーやギターソロにも対応しています。
バッキングとソロの両方を使用したい方におすすめです。
私が作編曲したこちらの楽曲でも使用しています↓
バイオリン
CHRIS HEIN SOLO VIOLIN
BEST SERVICE ( ベストサービス ) / CHRIS HEIN SOLO VIOLIN / BOXクリックすると商品URLに飛びます↓

ソロバイオリンに特化した音源です。
一般的なバイオリン音源はクラシック向けのものが多いですが、CHRIS HEIN SOLO VIOLINは、ジャズやエレクトロスウィングにも合わせやすい音源です。
Gypsy Jazzyのバイオリンよりも奏法や表現力が充実しており、メロディーやソロを本格的に打ち込みたい方に向いています。
ジプシーフィドル
Traveler Series: Gypsy Fiddle
ジプシー感のある、フィドルらしいバイオリン音源です。
クラシック寄りの整ったバイオリンではなく、エレクトロスウィングに合う荒々しさや民族的な雰囲気を求める方におすすめです。
アコーディオン
ACCORDIONS 2 – ACCORDION
Engine Audio (by Best Service) ( エンジンオーディオ ) / ACCORDIONS 2 – ACCORDIONクリックすると商品URLに飛びます↓

アコーディオンに特化した専用音源です。
メロディーだけでなく、コードバッキングや短いオブリガートにも使用できます。
Gypsy Jazzyのアコーディオンも比較的使いやすい音源でしたが、より自然な音質や表現力を求める方はこちらがおすすめです。
クラリネット・木管音源
SWAM Clarinets
SWAM Clarinets(※クリックで商品ページへ飛べます)
SWAM Clarinetsは、クラリネットの演奏表現に特化したソフトウェア音源です。
一般的なサンプリング音源とは異なり、演奏中の音量や音色の変化、息遣いなどをリアルタイムで細かくコントロールできるのが特徴です。
MIDIコントローラーやブレスコントローラーを使用することで、クラリネットらしい滑らかな音のつながりや、強弱のある自然な演奏を再現しやすくなっています。
BEST SERVICE/CHRIS HEIN HORNS PRO COMPLETE
BEST SERVICE / CHRIS HEIN HORNS PRO COMPLETE(※クリックで商品ページへ飛べます)

↑画像クリックで商品ページへ飛べます
クラリネットだけでなく、トランペット、サックス、トロンボーンなど、エレクトロスウィングで使用する管楽器をまとめて揃えたい方には「CHRIS HEIN HORNS PRO COMPLETE」がおすすめです。
54種類のソロ楽器と32種類のセクション音源を収録しており、クラリネットのソロから本格的なブラスセクションまで、幅広いアレンジに対応できます。
使用できる奏法も最大38種類と多く、メロディーやソロ、短いオブリガート、ブラスリフなどを細かく作り込みたい方に向いています。
私自身も、エレクトロスウィングの制作では「CHRIS HEIN HORNS PRO COMPLETE」を使用しています。
価格は高めですが、クラリネット、トランペット、サックス、トロンボーンなどを個別に揃える必要がなく、管楽器をまとめて本格的に導入したい方にはおすすめです。
私がアレンジしたこちらの楽曲でも使用しています↓
価格を抑えたい方はCOMPACT版
BEST SERVICE ( ベストサービス ) / CHRIS HEIN HORNS PRO COMPLETE ダウンロード納品
「CHRIS HEIN HORNS PRO COMPLETE」は高価なため、費用を抑えたい方には廉価版の「CHRIS HEIN HORNS COMPACT」もあります。
COMPACTにも、COMPLETEと同じ54種類のソロ楽器が収録されています。
ただし、使用できる奏法は5種類に絞られており、COMPLETEに収録されている32種類のセクション音源や、細かな編集機能などが省略されています。
表現力や機能面ではCOMPLETEに劣りますが、基本的な音質は良く、クラリネットをはじめ、トランペット、サックス、トロンボーンなどを手頃な価格でまとめて揃えたい方には十分選択肢になります。
本格的に管楽器を使用したい方はCOMPLETE、まずは費用を抑えて複数の管楽器を揃えたい方はCOMPACTを選ぶとよいでしょう。
ウッドベース
Trilian
Trilian / Spectrasonics(※クリックで商品ページへ飛べます)

↑画像クリックで商品ページへ飛べます
ウッドベースをはじめ、エレキベースやシンセベースも収録した総合ベース音源です。
Gypsy Jazzyのウッドベースよりも音質や表現力が高く、ジャズらしいウォーキングベースの打ち込みにも適しています。
サンプリング音源
Electro Swing Thing
LOOPMASTERS ELECTRO SWING THING(※クリックで商品ページへ飛べます)
Gypsy Jazzyに収録されていたような、エレクトロスウィング向けのサンプリング素材を探している方におすすめです。
ドラムループ、ドラムフィル、ブラス、ピアノ、ボーカル、FXなど、エレクトロスウィング制作に使いやすい素材がまとめて収録されています。
Gypsy Jazzyのサンプリング素材をよく使用していた方にも、代替候補としておすすめできます。
すべての音源を揃える必要はありません
ここまで代替音源を紹介しましたが、すべてを一度に揃える必要はありません。
まずは現在持っている音源で一度制作してみて、音質や表現力に物足りなさを感じた楽器から、少しずつ専用音源を導入していくのがおすすめです。
作りたい楽曲によって、必要な楽器は異なります。
自分の制作でよく使用する楽器や、もう少し本格的な音に変えたいと感じた楽器から導入してみてください。
まとめ
Gypsy Jazzyは、エレクトロスウィング制作に必要な楽器やサンプリング素材をまとめて収録した、便利な複合音源でした。
特に、ジプシージャズ系バッキングギター、アコーディオン、サンプリング素材は使いやすく、実際の制作でもよく使用していました。
一方で、
- ギターソロを打ち込めない
- コードは基本的にメジャーとマイナーしか選べない
- バイオリン、クラリネット、ウッドベースの音質や奏法に物足りなさがある
- 全体的に操作性の癖が強い
といった使いにくさもありました。
現在は販売終了していますが、それぞれの楽器に特化した専用音源を導入することで、Gypsy Jazzyよりも音質や表現力の高い制作環境を整えることができます。
Gypsy Jazzyを購入できなかった方だけでなく、現在持っている音源から、より本格的な専用音源へ変更したい方も参考にしてみてください。
独学で限界を感じてる方へ
✔「思ったようにカッコいい曲にならない」
✔「どうしてもエレクトロスウィングっぽくならない」
✔「独学での制作に限界を感じている」
という方に向けて、マンツーマンのDTMオンラインレッスンを行っています。
エレクトロスウィングらしい楽曲に仕上げるためには、音色選びやリズム、アレンジ、エフェクトの使い方などに、いくつかのコツがあります。
それを知らないまま闇雲に試行錯誤しても、思い描いているサウンドになかなか近づかないのは当然です。
私自身も、独学にこだわっていた頃は、4年間で完成させられた楽曲がわずか1曲しかありませんでした。
しかも、今振り返ると、とても人に聴かせられるような完成度ではありませんでした。
その後、先生のもとで正しいアレンジの考え方や楽曲制作のノウハウを学んだことで、音色やコード、リズムなどをどのように組み合わせれば、狙ったサウンドに近づけられるのかが分かるようになりました。
現在では、こうやってエレクトロスウィングを分析して作り方を解説記事を書いたり、 アーティストや企業への楽曲提供も行えるくらいになりました。
正しい知識を身につけ、狙ったとおりの楽曲を作れるようになりたい方、その音楽でリスナーやファンを魅了したい方は、オンラインレッスンの詳細をご覧ください。
国内だけでなく、アメリカやオーストリアからも、DTM初心者からプロを目指す方まで幅広いレッスン生が参加されています。

🎁メルマガのご案内
このブログの各ページで紹介している
・ベースパターンMIDI
・ドラムパターンMIDI
・音色プリセット
などの制作素材は
メルマガ登録者限定で
プレゼントしております。
メルマガでは
✔ ブログでは書けない制作テクニック
✔ エレクトロスウィング制作の裏話
✔ 実践で使えるMIDI素材
を配信中です。
制作の引き出しを増やしたい方は、
ぜひこの機会にご登録ください。

🎧 さらにエレクトロスウィング制作を深めたい方へ
ベース・コード・リズム・音源選びまで
エレクトロスウィング制作の全体像を
まとめた総合ガイドはこちら↓
このページをブックマークしておくと、
制作中に何度でも見返せます。












