エレクトロスウィングのフレーズを作ろうとすると、
- 「どのスケールを使えばいいのか分からない」
- 「音は合っているはずなのに、エレクトロスウィングっぽくならない。。」
と感じる方は多いと思います。
この記事では、細かい理論説明は最小限にし、
実際の楽曲で使われているスケール感を中心に解説します。
1. マイナーブルーススケール
まず、エレクトロスウィングのフレーズ作りで最も重要なスケールが、マイナーブルーススケールです。
マイナーブルーススケール

エレクトロスウィングは、
マイナースウィングジャズ × EDM
という要素を持つジャンルです。
そのため、楽曲全体をマイナーキー/マイナースケールとして捉えることがとても重要になります。
マイナーブルーススケールは、
ブルーノート(♭5)を含むことで、
ジャズ感・スウィング感を強く演出できる定番のスケールです。
2. ハンガリアンマイナースケール(ジプシースケール)
次に、エレクトロスウィング特有の
異国情緒・ジプシー感・サーカス感を出したいときに
よく使われるのが、ハンガリアンマイナースケール(ジプシースケール)です。

このスケールは、
- ハーモニックマイナースケールを基準に
- 4度を半音上げた形
と考えると分かりやすいです。
#4 や 長7度(M7th)が含まれることで、
独特の癖と緊張感を持った響きになります。
マイナースウィングジャズやジプシージャズでもよく使われ、
エレクトロスウィングとの相性が非常に良いスケールです。
3. 実際の楽曲を例に解説
私が作った「ステップはお静かに」のリフを見てみましょう
ここからは、実際の楽曲でスケールがどのように使われているかを見ていきます。
(1) 「ステップはお静かに」について
「ステップはお静かに」は、
Lily Mizusaki(リリィ・ミズサキ)さんに提供したエレクトロスウィング楽曲で、
ライブでもよく演奏していただいている人気楽曲です。
この曲で使われているリフ(0:06~)を、楽譜/MIDI画面で確認してみましょう。
(2) 実際のリフの楽譜/MIDI画面

・前半2小節

・後半2小節

実際に見てみると、このリフは
単一のスケールに絞って作られているわけではありません。
ハンガリアンマイナースケールを基調としつつ、
マイナーブルーススケールで使われる 4th を加えた形で構成されています。
- ハンガリアンマイナースケールの持つ、癖のある響き
- マイナーブルーススケールの持つ、ジャズ感
これらをミックスすることで、
「異国情緒的だけどブルージー」なリフになっています。
実践では、このように
複数のスケールをミックスして使われることが多いため、
ぜひご自身の楽曲にも取り入れてみてください。
コード進行について
また、この曲のコード進行は、
Dm – B♭ – A7
(Ⅰm – ♭ⅥMaj7 – Ⅴ7)
という、エレクトロスウィングでよく使われる定番のコード進行です。
この進行については、別記事
「エレクトロスウィングの作り方|まずは押さえておきたい定番コード進行5選」
で詳しく解説していますので、そちらも参考にしてみてください。
まとめ
今回は、
- マイナーブルーススケール
- ハンガリアンマイナースケール
の2つを紹介しました。
実践では、今回のように
単一のスケールだけでなく、複数のスケール感がミックスされて使われることもよくあります。
なお、今回紹介したリフは
「スケールをミックスしよう」と考えて作ったわけではなく、
好きな雰囲気でフレーズを作った結果、
あとから見ると複数のスケール感が混ざっていた、というものです。
頭でっかちに理論を考えすぎると、
かえってフレーズは出てこなくなります。
まずは感覚的に作り、
迷ったときにスケールに当てはめて整理する。
そのような使い方で、スケール知識を役立てていただければと思います。
他にもエレクトロスウィングで使われるスケールはありますので、
また後日、より詳しく解説していければと思います。
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スケールがよく分からない方へ
今回紹介したスケールを見て、
✔ スケールごとの違いがよく分からない
✔ 使える音は分かっても、うまくフレーズを作れない
✔ エレクトロスウィングらしいフレーズが作れない
という方もいると思います。
スケールは、構成音を丸暗記するだけでは使いこなせません。
コードとの関係や、それぞれの音が持つ役割を理解することで、
「このコードの上では、どの音を使えるのか」
「どの音を加えると、ジャズらしい響きになるのか」
「作ったフレーズに、なぜ違和感があるのか」
を自分で判断できるようになります。
理論は、感覚を縛るためのものではありません。
思いどおりのフレーズが作れないときに、原因を見つけ、自分で修正するための手掛かりになります。
私自身、独学では4年間で1曲しか作れませんでした
現在はこのサイトで、エレクトロスウィングのスケールやコード進行、ドラム、ベースなどについて専門的に発信しています。
しかし、私も最初から音楽理論や作曲を理解できていたわけではありません。
作曲を始めた頃は独学にこだわり、本やインターネットでスケールやコードを覚えても、それを実際の曲でどう使えばよいのか分かりませんでした。
その結果、4年間で完成させられた曲は、わずか1曲だけでした。
その後、先生のもとで音楽理論と作曲を基礎から学び、自分の曲へのフィードバックを受けたことで、バラバラだった知識がつながりました。
そこから、コードに合う音を選び、思い描いた雰囲気に合わせてフレーズやアレンジを考えられるようになりました。
現在は、エレクトロスウィングやジャズを専門とする作編曲家として、アーティストやさまざまな作品への楽曲提供も行っています。
私の詳しい音楽経歴については、こちらの記事にまとめています。

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✔ スケールを理解して、自分でフレーズを作れるようになりたい
✔ 思い通りのエレクトロスウィングらしい曲にならない
✔ 独学での制作に限界を感じている
という方に向けて、マンツーマンのDTMオンラインレッスンを行っています。
スケールの構成音を一つずつ丸暗記しても、時間が経てば忘れてしまい、別の曲へ応用することもできません。
しかし、コードや音楽理論と結びつけて理解すれば、忘れてしまっても、「このコードの上では、どの音が使えるのか」を理屈から自分で導き出せるようになります。
さらに、使う音やリズムを変えながら、頭の中にあるイメージを、自分だけのフレーズや楽曲として形にできるようになります。
自分の理想に近い楽曲を作り、その音楽でリスナーやファンを魅了したい方は、オンラインレッスンの詳細をご覧ください。
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