エレクトロスウィング制作で使えるパブリックドメインとは?音源の探し方&ダウンロード先も解説

エレクトロスウィングを聴いていると、

「このレトロなジャズっぽい音質のフレーズどうやって作っているんだろう?」
と気になったことはないでしょうか。

現代的なビートの上で鳴る、ノイズ混じりの古いジャズ音源。
あの独特の雰囲気こそ、エレクトロスウィングの大きな魅力の一つです。

実はあのようなサウンドの多くは、
パブリックドメイン(Public Domain)音源 をサンプリング素材として活用することで生まれています。

例えばこちらの楽曲。

In-Grid – Kiki Swing

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イントロでは、レトロなジャズ音源のサンプリングが印象的に使われています。

また、Parov Stelarの代表曲 Booty Swing では、1930年代のスウィングジャズ楽曲

“Oriental Swing” – Lil Hardin Armstrong
“Passwonky” – Fats Waller

といった古いジャズ音源のフレーズがサンプリング素材として使用されていることでも知られています。

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こうした楽曲の背景には、
「パブリックドメイン音源」という仕組みがあります。

この記事では、

・パブリックドメインとは何か
・なぜエレクトロスウィングと相性が良いのか
・実際にどうやって音源を探すのか
・安全にダウンロードできるサイト

といったポイントを、制作に役立つ視点で分かりやすく解説していきます。。

パブリックドメインとは?

パブリックドメインとは、
著作権の保護期間が終了し、誰でも自由に利用できる状態の作品のことを指します。

通常、音楽には著作権があり、

  • 無断での使用
  • サンプリング
  • 商用利用

は制限されます。

しかし、一定の期間が経過すると著作権が消滅し、
その作品はパブリックドメインとなります。

パブリックドメイン作品は、原則として

  • 使用
  • 編集・加工
  • 商用利用

が可能になります。

なぜエレクトロスウィングと相性が良いのか?

エレクトロスウィングは、

  • 1920〜30年代のスウィングジャズ
  • ビッグバンドや初期ジャズ
  • レトロな録音の質感

といった要素を、現代的なビートと融合させるジャンルです。

この時代の楽曲の多くは、すでに著作権の保護期間を終えており、
パブリックドメインになっているケースが少なくありません。

つまり、

エレクトロスウィングで使いたい時代の音楽 = パブリックドメインである可能性が高い

という、非常に相性の良い関係があるのです。

そのため、パブリックドメイン音源は
エレクトロスウィング制作における貴重で合法的な素材源になります。

重要な注意点:曲と録音は別の権利

● 楽曲(作曲)の著作権

メロディーやコード進行など、曲そのものの権利

● 録音(音源)の権利

実際に演奏・録音された音そのものの権利

たとえば、

  • 楽曲自体はパブリックドメイン
  • しかし近年の再録音音源には別の権利がある

というケースもあります。

そのため、

「古い曲だから自由に使える」とは限らない

という点は必ず覚えておきましょう。

パブリックドメイン音源の探し方

エレクトロスウィング制作に使えるパブリックドメイン音源は、次のような方法で探すことができます。

YouTubeで年代+ジャンル検索

Youtube検索

手軽に候補を探す方法として、YouTube検索があります。

例:

  • 1920s swing jazz
  • 1930s big band jazz
  • old swing jazz record

このように 年代+ジャンル名 、もしくはFats Waller,Lil Hardin Armstrongのようなアーティスト名で検索すると、古いジャズ音源にたどり着きやすくなります。

youtube上で”fats waller”と検索した場合

ただし、

YouTubeにある=パブリックドメイン

ではありません。

YouTubeはあくまで「楽曲の候補を見つける場所」として使い、
実際に利用する前には、曲名や作曲者をもとに権利状況を確認することが重要です。

曲名をJ-WIDで確認

YouTubeなどで見つけた楽曲が本当にパブリックドメインかどうかは、JASRACデータベースJ-WIDで確認します。

曲名や作曲者名をもとに検索し、
権利状況が P.D.(Public Domain) と表示されていれば、
その楽曲は著作権保護期間が終了していることを意味します。

J-WIDにて検索結果、P.D.と表記されていればパブリックドメイン

ただし、音源が当時のオリジナル録音かどうか注意して下さい。
同じ楽曲でも近年リマスターされた音源や再録音版には別の録音権が発生している場合があるため、「楽曲がパブリックドメイン=その曲のどの録音音源も自由に使える」というわけではない点に注意が必要です。

Internet Archive を利用する

Internet Archive は、歴史的音源の巨大アーカイブサイトです。

  • 1920〜30年代のジャズ音源が豊富
  • パブリックドメイン表記が明確なものが多い
  • MP3やWAVなど複数形式でダウンロード可能

エレクトロスウィング制作用の素材探しに、
最も実用的で安全性の高いサイトの一つです。

フィルター機能により年代で絞ることも可能

エレクトロスウィング制作での安全な使い方

● 原曲をそのまま使わない

エレクトロスウィングでは、

  • フレーズの一部をループ素材として使用
  • EQやフィルターで質感を変える
  • ビートやベースを加えて再構築する

といった使い方が基本になります。

「素材」として扱い、オリジナル楽曲として再構築することが重要です。

● クレジット表記の有無を確認する

パブリックドメインでも、
サイトによってはクレジット表記を推奨している場合があります。

商用利用する場合は、利用条件を確認する習慣をつけると安心です。

まとめ

パブリックドメインとは、
著作権が切れ、自由に利用できる作品のことです。

そしてエレクトロスウィングの元ネタとなる時代の音楽は、
このパブリックドメインに該当するものが多く存在します。

正しい知識と確認手順を踏めば、

  • 著作権を気にせず
  • レトロなジャズの質感を活かしながら
  • オリジナリティあるエレクトロスウィング作品を制作する

ことが可能になります。

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