エレクトロスウィングで使える定番ドラムパターン解説

エレクトロスウィングのドラムは、
基本的にEDMのビート構造を土台にして作られています。

ただし、その上にスウィングジャズ由来のリズム要素を重ねていくのが、このジャンル特有のアプローチです。

この記事では、
「EDMを土台に、どうすればエレクトロスウィングらしく映えるグルーヴにできるのか」
という視点で解説していきます。

① 土台はEDM的な4つ打ちドラム

まずベースとなるのはクラブミュージック由来のビート。

パート基本配置
キック4つ打ち
スネア / クラップ2拍目・4拍目
ハイハット裏打ち(オフビート)

ハウスやEDMでも裏打ちハイハットはよく使われますが、
エレクトロスウィングではこの裏打ちがほぼ基本形として定着しているのが特徴です。

🎧 キック&スネア(クラップ)

キックとスネア(またはクラップ)のパターンは、8ビートでも16ビートでもOKです。

・8ビート

・16ビート

※PC内で確認したい方は、
MIDIデータをダウンロードできます。
[ダウンロードはこちら]

また、キックやスネアの音色に厳密なルールはありません。


アタックの強いキックやクラップ寄りのスネアを使うとクラブミュージック寄りに仕上がり、
ジャズスネア寄りにするとよりレトロな雰囲気が強まります。

曲の方向性に合わせて構成していきましょう。

🎧 ハイハット(裏打ち)

エレクトロスウィングでは、基本的にハイハットを裏打ちで刻むことで
スウィング的なノリを作っていきます。

まずはハイハット単体のニュアンスを確認してみましょう。

Hihatのみ

続いて、先ほどのキックとスネア(クラップ)を加えた状態のビートです。
ハイハットの裏打ちが加わることで、グルーヴの印象がどう変わるかを聴き比べてみてください。

Kick+Snare+Hihat

※PC内で確認したい方は、
MIDIデータをダウンロードできます。
[ダウンロードはこちら]

🎧 Topsサンプル

ハイハットだけでは単調になりがちなので、
Tops系パーカッションを重ねて裏ノリのグルーブ感を強調します。

まずはTops単体のニュアンスを確認してみましょう。

Topsのみ

スウィング感のあるパーカッションやシャッフル系サンプルを混ぜることで
エレクトロスウィングらしいビートになります。

こちらを先ほどのリズムに合わせたビートも聴いてみましょう。

Kick+Snare+Hihat+Tops

③ アコースティックドラム的アプローチ

ここまで紹介したようなEDM的アプローチで構成されたドラムパターンに、
ジャズ由来のアコースティックドラム的な要素を足すのも、エレクトロスウィングでよく使われるテクニックです。

打ち込み主体のビートの中に生ドラム的な動きを加えることで、
ジャンル特有のレトロさと躍動感がより際立ちます。

🎧 ライドシンバル

RideCymbalのみ

EDM的な打ち込みビートにこうしたアコースティックな質感が加わることで、
エレクトロスウィング特有の「クラブミュージック× ジャズ」のミックス感を強調することができます。

こちらも先ほどまでのビートと合わせて聴いてみましょう。

リズム全体

🎧 タム回し

スウィングジャズ特有の
タム回わしもエレクトロスウィングと相性抜群。
ジャンル感が一気に際立ちます。

タム回しのみ

こちらも先ほどのビートと合わせて聴いてみましょう。

リズム全体

※PC内で確認したい方は、
MIDIデータをダウンロードできます。
[ダウンロードはこちら]

ちなみに私が編曲したAnshelly「Room501」の間奏明けのBメロ(1分50秒~)にこのタム回しを取り入れています。

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④ ドラムフィル

フィルインにも、EDMとジャズの両方の発想を取り入れることができます。
セクションの切り替わりや盛り上がり前に入れることで、楽曲の展開にメリハリが生まれます。

EDM的フィル

EDM的なドラムフィルとして、スネアロールやキックロールなどが挙げられます。

まずはフィル単体の音を確認してみましょう。

・スネアロール

スネアロールのみ

・キックロールのみ

キックロールのみ

ビルドアップやドロップ前などで使われることが多く、
クラブミュージックらしい高揚感や勢いを演出できます。

続いて、ビートの中にフィルとして組み込んだ例です。

・スネアロール入りビート

スネアロール入りビート

・キックロール入りビート

キックロール入りビート

フィルが加わることで、展開前の緊張感やエネルギーが強まるのが分かります。

アコースティックドラム的フィル

細かいニュアンスを含んだ生ドラム由来のフィルは、スウィングジャズらしい躍動感や人間味のあるノリを加えてくれます。

まずはタムやスネアの細かい動きだけを聴いてみましょう。

アコースティックドラムフィル

続いて、ドラム全体に組み込んだ例です。

アコースティックドラムフィル入りビート

こういったEDM的なダイナミックなフィルと、ジャズ由来のアコースティックなフィルが同居している点も、
エレクトロスウィング特有の展開の面白さにつながっています。

⑤ その他のリズム楽器・効果音(ポイント使い)

これらは曲全体で常に鳴らすのではなく、ワンショットで使う装飾音です。

レトロ感を強調するための「演出」として使います。

🥁 Timpani Bounce

カートゥーンのような跳ねる低音効果音。
ブレイクやキメの直前に入れると雰囲気が一気に出ます。

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💰 レジのキャッシュ音

コミカルでレトロな象徴的SE。
ワンポイントで使うのが効果的。

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著者とAnshelly ,zensen氏とのコラボ曲「お洒落がしたいわ」 の1分6秒あたりでも使用しています。

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🧼ウォッシュボード

昔のジャズやブルースで使われたリズム楽器。
短く入るだけで「古い時代感」を演出できます。

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先述の「お洒落がしたいわ」 の1分47秒あたりでも使用しています。

まとめ

エレクトロスウィングのドラムは複雑に聴こえますが、考え方はシンプルです。

  1. EDMの4つ打ちを土台にする
    (キック+スネア/クラップ+裏打ちハイハット)
  2. Topsで裏ノリを強化する
  3. 必要に応じてライドやタム回しなどジャズ由来の動きを足す

この組み合わせで、
エレクトロスウィング特有の「クラブミュージック × ジャズ」なグルーヴが生まれます。

またTimpani Bounceなどの装飾音をワンポイントで入れてみるのも面白いでしょう。

ぜひ今回紹介したパターンをベースに、
自分なりのスウィング感あるドラムパターンを作ってみてください。

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