エレクトロスウィングを制作し、アーティストへの楽曲提供などを行っている私が、実際に制作の現場で使用している機材、ソフトウェア音源、サンプリング音源を一挙にご紹介します。
これからDTMを始める方や、エレクトロスウィング特有の「あの音」を出したい方はぜひ参考にしてください。
※おすすめのソフトウェア音源、サンプリングパックについてはこちらの記事をご参照ください。実際の作業机を公開:シンプルを極める

私の作業机を公開します。機材まみれの環境を想像された方もいるかもしれませんが、実は非常にシンプルです。
ハードウェア全盛の時代とは違い、今はソフトウェア音源が主流。私は「基本的にものを置かない」ことにこだわっています。今の時代、これだけの機材でもプロクオリティの楽曲制作は十分に可能です。
基本機材(DAW・インターフェース・周辺機器)
DAW:Cubase 11
現在もCubase 11を愛用しており、あえてアップグレードはしていません。理由はシンプルです。
- 使い慣れたGUI(操作画面)が一番効率が良い
- ほとんどの作業を有料の外部プラグインで行うため
プロの中には、未だにDigital Performerを使い続けている方もいらっしゃいます。最新を追うことよりも、「自分の手になじんでいること」が最も重要だと考えています。
オーディオインターフェース:Roland Rubix22
2chのオーソドックスで安価なモデルです。
最近はPCの性能も上がり、必ずしも高価なインターフェースが不可欠というわけではありません。MIDIキーボードでの打ち込みやマイクレコーディングをする際に、低遅延な「ASIO」を使うために最低限必要なものとして活用しています。
MIDIキーボード:LINE6 Mobile Keys 25

中古で購入したコンパクトなモデルです。現在はマウスでのノート入力(手打ち)が中心なので、たまに音色の確認をする時くらいしか使いません。
最初DTMを始める際、楽器屋さんに「60鍵くらいないと不便ですよ」と言われましたが、そんなことはありません。オクターブ切り替えを使えば、コンパクトなもので十分対応可能です。ピアノをバリバリ弾く方以外は、机の場所を取らない25〜32鍵程度の安価なものをおすすめします。
※LINE6のキーボードは現在生産されていないため、安価なおススメ25鍵MIDIキーボードを載せておきます↓ヘッドフォン:SONY MDR-CD900ST
業界標準の「赤帯」です。DTMを始めた頃から愛用しており、DJ現場でもこれを使っています。
スピーカー:FOSTEX PM0.4.0
20年以上壊れずに使っている相棒です。現在はスマホやイヤホンで聴かれることを前提にミックスしているため、スピーカーは最終確認程度にしか使いません。
本格的なモニタースピーカーは10万円を超えるものでないと厳しい面もあるため、私の環境では「ヘッドフォン主体」の制作スタイルを確立しています。
ソフトウェア音源
エレクトロスウィングに欠かせない、生楽器系の音源をご紹介します。
総合音源:Gypsy Jazzy
エレクトロスウィングに特化した総合音源です。以下の内容が収録されてます。
- ウッドベース
- バッキングギター
- バイオリン
- アコーディオン
- サンプリング音源
エレクトロスウィング制作において最初に導入をおススメしたい音源です。
私の楽曲でもこちらのバッキングギターとアコーディオンはよく使用しています。
ギター音源の使い方について
Gypsy Jazzyのギターは音色は素晴らしいものの、少し独特な仕様です。
入力方法については別記事で詳しく解説しています。
ブラス音源:Chris Hein Session Horns Complete
ブラス音源はほぼこれ一本です。フルートやクラリネットなど幅広い楽器を網羅しており、奏法切り替え(キースイッチ)も豊富です。
※Compact版が安価で比較的手に入れやすいです。制作事例①:Lily Mizusaki「ステップはお静かに」
制作事例②:Lily Mizusaki feat. T0S「Last Show Circus」
ベース音源:Trilian
ウッドベースは主にこれを使用しています。非常に太くリアルな音で、楽曲の土台を支えてくれます。
使用事例: Anshelly「Room501」(Aメロ・Bメロ)
ピアノ音源:
Ivory
高音質なピアノ音源。
私の場合、楽曲の「骨格(ラフスケッチ)」を作る際まず最初に立ち上げる音源としています。
もちろん、そのまま最終アレンジでも採用することが多いです。
使用事例:Lily Mizusaki & Anshelly「Gem Night Dance」
Adam Monroe’s Honky Tonk Piano

やや枯れた質感が特徴。エレクトロスウィング特有の“古き良き時代の空気感”を演出するのに最適です。
使用事例:「Crimson Waltz」
シンセサイザー:Serum
ベース音色の作成によく使用します。エレクトロスウィングは、生楽器とシンセベースの組み合わせが肝です。
Serumを使用するメリットは以下の通りです。
- GUIが分かりやすく初心者でも使いやすい。
- 利用者が多いため、YouTubeで「有名曲の音色の作り方」を調べやすい。
- 月額1,500円でレンタル利用可能なので導入しやすい。
ギター:DJANGO GYPSY JAZZ GUITAR
エレクトロスウィングに欠かせないジプシーギター。バッキングやソロの演出に最適です。
バンジョー:AMPLE ETHNO BANJO
エレクトロスウィングととても相性の良いバンジョー。レトロな哀愁を出すのに重宝しています。
制作事例①:
「ブラス音源」でも紹介した「Last Show Circus」イントロ,Aメロ,サビで使用しています。
Last Show Circus(YouTubeへ飛びます)
制作事例②:
「お洒落がしたいわ」(間奏1:04秒~)
サンプリング音源:クオリティを底上げする素材集
エレクトロスウィング制作に欠かせないサンプリングパックですが、実は以前の記事でご紹介したラインナップを今でもメインで愛用しています。
・Electro Swing Thing
・Electro Swing 1 & 2
・TOTAL ELECTRO SWING
これらのおすすめポイントや、各パックの詳しい特徴については、こちらの記事で徹底解説しています↓
まとめ
エレクトロスウィング制作では、機材の豪華さよりも
「そのジャンルらしい音の組み合わせ」を理解しているかどうかが最も重要です。
今回ご紹介した環境は、決して特別に高価なものばかりではありません。
しかし、
・ウッドベースの質感
・ジプシーギターのノリ
・ブラスのアタック
・レトロなサンプリング素材
といった エレクトロスウィング特有の要素 を的確に揃えることで、
しっかり“あの雰囲気”を再現できる制作環境になっています。
これから機材を揃える方は、
「高い機材を買う」よりも
「ジャンルに合った音を揃える」ことを優先するのがおすすめです。
🎧 さらにエレクトロスウィング制作を深めたい方へ
ベース・コード・リズム・音源選びまで エレクトロスウィング制作の全体像をまとめた総合ガイドはこちら。
👉 エレクトロスウィングの作り方完全ガイド
制作中に迷った時に戻れる「教科書ページ」として使える内容になっています。
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